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その日にしっかりと眠れることについて

「もしその日に死んでしまうとしたら(あるいは明日は元気に生きられないかもしれない)と思って、その日を1日を懸命に生きよ」。
だらだらとネットサーフィンなんかをしていると上に書いた格言めいたものを見かける。それってけっこう簡単ではないことなんじゃないかと思ってしまう。だってそんなこと言ったってねえ。「今日は何もかもついてない、明日はいい日になりますように」と思いたいし、反発したくなってしまう。成果が目に見えてわかりづらいという点で一種の思い込みというか心構えというか、メンタル的な意味合いが強いんだろう。これは巷で話題になりがちな後回しぐせとは違うはずだ。
簡単ではないとか反発したくなる理由はなんでかというと、眠るのがほんとうに苦手だからである。開口一番ならぬ開眼一番に感じるのは首肩の痛みの酷さで「あれ、寝たっけ」とか「本当に朝なのか?」とおもう。眠りが浅いからうまく眠れていないのか、眠り方がうまくないから眠りが浅いのか(うまい眠りってなんだろうとは思うけど下手な人はそう思うのです。病気とは思いたくない)、おそらくどっちもどっちという結論になりそうだけれど、いろいろ要らないことを考えてしまったり寝るポジションが定まらなかったりして、子供の時から絶望的に、眠りはじめが苦だった。
これも言い訳めいている気がするけど僕の睡眠の浅さは親の遺伝である。母なんて祖母の家の2階で寝ていたとき、人が階段の1段目だけを踏んだだけで目が覚めるとか、1階台所のコンロをつける音で起きたとか言っていた。起こそうとした時にかあさんの「か」の字で目がぱっと見開いた時は心臓が止まるかとおもった。寝言がすごいのも母譲りです。
 
こんな僕でも日中帯をわりに懸命に過ごしているので夕方にはすっかり疲れている。最近はあまり酒も飲まなくなったし夜にスマホやテレビ、ネットをだらだらみるなんてことも(まったくとは言えないけれど)ない。よほど忙しくなく、何もない日なら21時にはシャワーを済ませて22時頃には寝る準備をしている。ごく普通の会社で日中を主な活動時間としているものとして「睡眠は人生の3分の1」「寝ている間に人のカラダはつくられる」なんて言うくらいだから睡眠をおろそかにできないと基本的には考えている。
苦手だからといってこの状態を受け入れ続けるのはやめようと、だから自分なりに一念発起して去年の10月から病院に通ってくすりをもらっている。旅行に行った時にあったタイミングで親にも話したけれど、彼らは婉曲的に「やめろ」と言った。母父それぞれがわざわざ個別のラインで「くすりはハマっちゃダメだぞ」なんて、まるでほんとうにあっちをやってるみたいに言われたりしてさ。してませんよ。
しかしまあ、これがやっぱりきくものでおかげで「眠れない」→「まあ習慣的に眠れる」ような状態になった。おかげで日中に「寝たい衝動*1」は無くなったし、顔にニキビもできなくなった。ちょっと走ったくらいで足を痛めたりすることも無くなった。
でもやっぱり、起きた時に首肩が重いのはなかなか消えない。とても滅入る。
布団? 静かでも音楽つけっぱなしはだめか? 着るもの? ストレス? 人と寝てるから? 鼻づまり? 運動不足? 腸内環境が悪い?
それぞれ一つずつ言及するとキリがないので、端的にいうけれど、おそらくどれもこれも睡眠の質を低下させているファクターではあろうと思う。中でも自分なりに考えて色々やったこととしては、
・7時過ぎには起きて朝日を浴びるようにした(こんな曇った日は最悪である)
・シャワーに浴びる時間を増やしたり、最初に湯船に少しでもお湯を溜めて足をあっためながらからだを洗う
・R-1やカルピス、アミノバイタル*2を習慣的に飲むようにした。ひとまず2週間弱続けている
・21時以降は間接照明の灯りだけで、本を読むようにしている
そして極め付けは、マウスピース(ナイトガード)を買って寝る時につけること。
大杉ちゃん(仮名)に「最近歯ぎしりすごいよ」なんて言われて、ものすごく懐疑的になりながらAmazonで調べてマウスピースを買った*3
2000円を下回るものなんだけど、なんでこれまでやらなかったのかというくらいの効果で、買って1週間くらいだけど翌朝の「ああ、ちゃんと寝ました」感がすごい。夢だって、前は1日のだけでも膨らませば5000字くらいかける分量の物語だったのにほとんど見ていないかあるいはものすごく断片的な1コマくらいしか覚えていない。これが見れないのもちょっとした残念ではあるが、それだけ眠りが深いことなんだと思うことにしている。
結局、首や肩の痛みは歯ぎしりでその周辺の筋肉がこわばっているのだ。いくらストレッチをしていてもキューピーコーワを飲んでも、歯軋りがなくならないことにはその箇所はこわばり続ける。余談だけど、緊張する時のリラックス対策に「筋弛緩法」なんてのがあるけれど、あれはあえて短時間でぎゅっと力を込めて力を抜くを繰り返すことで筋肉を緩めさせる方法で、あの「ぎゅっ(こわばり)」を眠っているときに自ずから断続的にやっているから筋肉が休まるはずがない。
Amazonのコメントに「ピースが厚すぎて眠れません❗️❗️」とか「(70度の湯であっためて歯型を作る過程)作るのが大変です、もっと簡単にして」とかを見かけて不安になったけれど、そういう方はちゃんと歯医者に通って特注をつくられるといいと思います。
まあ確かに欲を言えば厚いのでもっと薄い方がいいと思う。だけど2000円足らずで睡眠が改善されるのなら安いものだと思えませんか。ちなみに僕はまだつけた状態の入眠が難しいのでくすりで無理やり眠くしているけど、くすりも1ヶ月で1500円でなら、ビール1杯に800円とか払うやつが高いなんて決して言えないはずだ。
朝の1時間は、日中〜夕方の同じ時間と比べられないほどに貴重であり、余裕をもって過ごせることが感じられて最近うれしい。
 
とか思うのと同時に、上に書いた格言めいたことを祖父母や両親も思いながら日々を過ごしている(あるいは、思っていた)んだろうか。一昨年の11月に祖父を一人亡くして以来なぜか、何か一つ新しいことを学んだとき僕は「じいちゃんはこれ知っていたのかな」とかわけもなくおもってしまうことがある。


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*1:せまい1Kでの在宅勤務はベッドが真横にあって大変なのだ

*2:顆粒とゼリーを交互に試し中

*3:かく言う彼女だってけっこうしているのだ