何を書くか、何を書かないか。

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ちょっとした青春、

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僕は中学2年の時、野球部の方針(ほとんど顧問の意向)で駅伝部の練習に混ぜられた。ちなみに1年生の頃その制度は無くて、先生は毎年変わっていった。普通だったら有りえるのだろうか。それによってもうほとんど、僕の野球からの関心は逸れていったと言ってもよい。2年生の頃の顧問は、バレーボールが専門の歴史担当教諭とソフトテニスを昔やっていた程度の国語教諭、その二人だった。何もかもが初めからで、部員はあたふたした。「俺が帽子を取ったら盗塁な」とかが当たり前で、いまとなっては笑い話だけど、当時の僕はそのジョークを読み取ることが出来なかった。まんざらでもなかっただろうけど。

 

2年生の夏から始められた駅伝練習が僕のいまを形作っていると言ってもよい。ほんとうに。あの時やっていた練習をいまでも続けている。はじめはとてもきつくて、すぐにでも辞めたかったが、そのうちに走ることの楽しさを知ってしまい、けっこう本気になってやっていたと思う。もともと走ることは好きだったけれど、長いものは不得意で嫌い、我慢することが出来なかった。でも、いまはたくさん我慢しているし、むしろそっちの方が好きでもある。人間、成長段階でなにをするかによってどう転ぶかは分からない。まったく。体育学を学んでいるけれど、人間の身体に関してまだまだ分からないことばかりだ。

 

 

駅伝は3キロを走ることになっている。2年生の夏、僕より速いのなんてたくさんいたので、休み明けの市の大会に出られはしなかったけれど、それでいて満足していた。責任はとれねえ、と思ったのかもしれない。その時、駅伝を指導していた先生は本当に熱血な方で、もっとキチンとした指導を受けたかったといまでも思う。一応、交渉はした。陸上部に転部させてくださいとコーヒーのかおる職員室に頭を下げに行った。でも、受理されなった。いまは野球をキチンとやりなさい。無駄じゃないから、続けなさい。陸上は後からだっていくらでもやれる。確かにそう仰った。とても不服だった。この時間が無駄なんだと思った。けれど、今となってはこの言葉の意味も解る。生徒想いのいい先生。またキチンと挨拶しに行かなければならないな。

 

 

駅伝大会が終わり、秋が来た。あの陸上部の先生に呼び出され、恐る恐る待った。「秋に400m走れる機会があるから、やってみような。」唐突だった。驚いていたけれど、二つ返事で了承してしまった。

 

 

その夏の大会を経て、ほとんど感覚的にその練習を継続したいと思った僕は、冬期練習の期間ほとんど野球部の練習を抜け出して陸上部のインターバル走に顔を出した。そこでは、自分らしくいることが出来た。居心地が大変良かった。そこで仲良くなった同級生の彼女は、同じ高校へ進み、同じ陸上部に入った。2年の途中に僕はキャプテンになり、彼女には女子キャプテンを務めてもらった。主に、精神面で支えてもらった。本当に感謝している。いまでも、お酒を飲みに行く仲である。彼女は本当にきれいで僕なんかよりしっかりもので、将来は幸せになってほしいと切に願っている。

 

 

3年になった。僕は、陸上と野球とどちらが勝負できるかを考えていた。野球部は市の大会であっさりと負け、陸上の方は県の大会に進むもののあと一つというところで東北大会にコマを進めることが出来なかった。悔しかった。その時、届かなったあの背中がいまでも焼きついている。夏になり自動的に、制度によるものではなく実力で駅伝メンバーに選出された。そして駅伝大会の前日、ミーティングで先生は言った。「世界選手権 決勝を走る選手の10000m、最後のラスト一周は何秒くらいだと思いますか。大体52秒です。」僕は驚いた。自分はどう頑張っても400m走るのに53秒かかる、あの人たちはどこに力をためているんだ、と驚いた。(ちなみに、全国中学大会の400m標準記録がその当時52”14だった。いまはもっと跳ね上がっているが。)何を伝えたかったのかその時は分からなかったけれど、3,000m走るくらいどうってことないだろってことだったのだろう。

 

 5000mの動画だけど似たようなもん。


Bekele wins again in 400m from Universal Sports

 

今年を終えるころには、400mとの出会いから8年経つ。本当に最後になるかわからないけれど、したくないのだけれど、道が拓けるのなら…いいや拓く。別にドラマティックにならなくていいし、するつもりもない。チャンスというチャンスは今年が最後。それだけは忘れないようにしないと。

 

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