何を書くか、何を書かないか。

70パーセントはフィクションだと思ってください。

仕方なく思う

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 間接照明をスポーツTシャツで包むといい塩梅の明るさになった。ベッドに横たわる彼女の口は少しだけ半開きになっている。その寝顔を見て、少しだけ切ない気分になった。ただ単にわたしが眠れないから「置いていかれた」という気分になっているのではない。今日この頃のわたしはその相手よりも先に寝落ちしてしまうくらい睡眠には困っていない。効果を細かく分析することはできないけれど、ある意味では恐ろしいことである。

 もしも。彼女が病気になったとしたら ーそれもまた長い間目を覚まさないようなやつ  この瞬間以上にもっと想像もつかないくらい切なくなるんだろうなと思った。ツンと胸につっかえる何かを覚えて、PCの光に照らされながら仕方なくメモしている。何処へでも繋がってしまう小川にそっと乗せてやる。

 背後ではネットラジオショパンが流れている。右では扇風機が静かに首を振っている。ちょっと遠くではまだ京王井の頭線の列車が走っている。住宅街を歩く人はもういない。大きな月を目の前にして雲はゆっくりと動き、その下で猫は猫同士で戯れる。私は "仕方なく" PCのキーを叩き、後ろで寝ている彼女のことを考える。現段階では、どこまで腹を割って話したって「私でいいのだろうか」「私でしかダメだろう」、両者がしっかりと協議している。まあそれはそれでいいじゃないか、と思う。