「僕」と「私」と「わたし」の記録

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セレンディピティ

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 新聞の見開き一面に広告を載せるとしたら、その掲載料は一体いくらになるのか。昨年の今頃、学内の企業説明会に出た私はたまたま来てた日経新聞社のブースにかけこんだ。そこではじめの問いに戻る。

 

「新聞の見開き一面に広告を載せるとしたら、その掲載料は一体いくらになるのか」

 

 もちろん、程度の差はあるが、例えば日経新聞の場合、相場として広告掲載にかかる額は1300万円にのぼるらしい。想像もできない額にとても驚いた。

 

 

 

 

 現在、媒体としての広告の在り方は多岐にわたっていて、乱立するメディアのおかげでどこで何を見たのかわからなくなるほどだ。したがって、広告の在り方はあまりに多様化しているため、広告ひとつのその費用対効果は評価しにくいのではないだろうか。だが、あれってどこで見たっけ、、、が妙に記憶に残ってしまう。それが広告の魅力だと思っている。だれかの記憶の片隅にでも残る、それが広告の醍醐味だろう。

 

 

 心理学の領域では「サブリミナル効果」という現象がある。たとえば肉眼で捉えきれない速度で映像の箇所に広告を挟むと、それを見る人間は潜在的な意識の中でその広告を捉えて知覚するらしい。そしてそれは記憶に刷り込まれる。私がこの現象をきいて真っ先に思い出すのは「世にも奇妙な物語」の東幹久の演技だ。

 

 

 

 

私は、外山滋比古の著書で『思考の整理学 (ちくま文庫)』と『ことわざの論理 (ちくま学芸文庫)』を持っていてあらかたは読んだ。この人はかきかたが面白く、ユニークな視点がとても参考になる。それで今読みたくて読まないでいるのが『乱読のセレンディピティ (扶桑社文庫)』。

 

セレンディピティserendipity)とは、素敵な偶然に出会ったり、予想外のものを発見すること。 また、何かを探しているときに、探しているものとは別の価値があるものを偶然見つけること。 平たく言うと、ふとした偶然をきっかけに、幸運をつかみ取ることである。

 

 この「セレンディピティ」という横文字が魅力的だ。この言葉を求めていた!と私はテキトーに参加したセミナーで気付かされた。

「日経の読み方を教えます」というのと元巨人軍の仁志敏久さんが特別公演されるというだけでそのセミナーには参加した。実際、前者は面白く後者は面白くなかった。仁志さんの話は言っちゃなんだが回りくどかった。だがある場面では重要のところをあまり説明せずにすっ飛ばしたりした。

 

 

読み方講座で「セレンディピティ」に関することを眠いんで簡単に要約すると、

 

インターネット(スマホタブレット紙)と新聞の両者の利便性を比較すると、インターネットは、速報性検索力(私的につけ加えて持ち運びやすさ)であり、新聞は、一覧性セレンディピティ(偶然性を伴う幸運)がある。それぞれの良いところどりをしましょう!

 

ということらしい。日経は、ネット版が4200円ほど、紙だけの購読では4500円ほど掛かる。だがしかし、両方とるという場合、ネット版が1000円になり計5500円程度になる。先の講座は、もちろんこのことを推奨するための販売促進的プレゼンテーションの一つでしかないが、これはうまいと思った。だが論点はそこではない。

 

 

 「セレンディピティ」という言葉だ。新聞記事の切り抜きをやっていた頃(今でも時間があればやっているが)「なんでこんなに読みたい記事がまとまってるんだ」と思った。腹を立てたのも記憶に新しい。

 

 だがこういった体験も、偶然性に担保された幸福であって、それは実に楽しかった。新聞のスクラップは一年と少しやったが、今ではダンボール一箱ぶんくらいにまとまっていて、ファイリングしたりノートに貼ったりしたのも含めるとおそらく一箱半というところだ。無駄と言われようとも「私が大学生の頃何が起こっていたか」を形として残していくためにはこれしか手段はなかった。

 

 

 FMラジオを聞いていてたまたま好きな音楽が流れてきて幸福に感じるのも、この「セレンディピティ」の一種なんだろう。それは偶然でないといけないのだ。たまたま巡り合って、たまたま居合わせる機会があって成立する。そういった意味を踏まえると外山氏の『乱読のセレンディピティ』も面白い内容にちがいない。

 

 ひょっとすると目下開かれている「企業説明会」も一緒ではないだろうか。私は昨年の体験から、就活生にたくさんの「セレンディピティ」があるといいなと思っている。もちろん、そこには能動的な行動力が必要とされる。聞くだけはただ。つま先をただそこに、向けてみよう。

私は心持ち怪しいが3月の末には、健康産業の企業説明会 兼 講演会の一つに潜入しようと考えているところだ