何を書くか、何を書かないか。

70パーセントはフィクションだと思ってください。

せめて上等な水筒と呼べ

スターバックス コーヒーと私

  今では世間でも私の中でもおなじみとなった「スターバックス コーヒー」だけど、少し前まであまり好きではなかった。違和感が多すぎたのだ。

以下にその理由を列挙すると、まず商品の値が高い。さらに、通い慣れている人たちによる序列的階級の概念が蔓延っていること。手馴れてる感じがあまりにおもしろくない。終いには、そこに行けば意識高いと揶揄される。しかし彼らは本当にコーヒーカップをそばにMacBOOKのキーを叩いている。まさに、描いていたスタバ神話は本当だった。

以上の違和感解消のきっかけは、学内にショップがあったからだ。授業が減り、図書館に通うことが必然的に多くなると、本学付属の図書館に併設されているショップに対する不安や抵抗が多少擦り減っていき、今では亡き者として確認できる。「見慣れない」神話が「近しい」存在に感じられた途端、冷めるというのはこのことだろう。

つまりこの話はさしずめ「考えすぎ」に帰するのだが、抵抗を抱えていたころの自分と今を比べてみると、他に理由はないモノかとまだ疑っている。

 じきに、彼らは手元にある飲み物にお金を出しているのではなく、その空間そのものに対してお金を出しているということが判明した。

 

私とコーヒー 

 やはりコーヒーだった。忘れていたけれど、私はとてもコーヒーが好きである。コーヒー飲みすぎで「眠れない」と嘆く人を見聞きすると「カフェインはその程度の量で睡眠を妨害するほど作用しない」と意見を投げつけたくなる。(自分の不眠を差し置いて。)

 

以下はコーヒー好きな先輩と話していた時の事。 

 「ばあちゃんがめっちゃコーヒー好きでさ、出してくれるのめっちゃうまいんだわ

 「ほお

 「(ばあちゃん的に)ス●バのなんかくそくらえみたいな感じなんだよ

 「そしたらセブンコーヒーなんか飲めませんね

 「それだよなあ。もうばあちゃんに申し訳ない気分になるよ

 「いまから買って来ようと思ってたのに残念です

 「頼むわ

 

好きなものの価値 

 価値の話から始めておいて、価値に階級を付けるような話を展開し、いささか情けない心持ちにさせられるが、やはりス●バ<セブン(…それ以下たちと続く)という階級は強固に存在してしまうし、簡単にはひっくり返せない。

というのも費用対効果*1で考えるなら、絶対に100円コーヒーのポテンシャルは高いと思う。100円コーヒー(温)は、寒い冬には身体にやさしければ、安価なので心にもやさしい。限定的な雰囲気づくりにはもってこいである。

そんな私は良くコーヒーを飲むので(最近まで切らしていたが)、家にインスタントを常備している。さすがに、こんな研究学園を名乗ってしまう片田舎に一人暮らしする大学生の分際が、毎日せっせと豆をバリバリ挽き、ガブガブ飲むほど、時間とお金には余裕がない。まず親に怒られそうだ。その面ではインスタントは便利だ。親に怒られることもなければ、むしろ褒められるべき対象である。「せめて上等な水筒と呼べ」と揶揄された1700円のタンブラーを活用すれば、インスタントコーヒーを丸一日キチンと保温してくれる。アウトレット・モールで、3400円が半額になった上等な水筒は優秀だ。

コーヒーが好きか

 さて、本当にコーヒーが好きかと問われると詰まらせるものがある。しかし本来「価値」というのはそういうものだ。自分が満足できればそれでいい。したがって、発泡酒をビールといい大量に飲む人はビール好きと呼んでよいし、ニュースをこまめにチェックしたいが新聞は取りたくないからスマホだけという人を情報通と呼んであげてもいいはずだ*2

ここに「承認欲求」の概念が混じってくるといささか面倒な話題になるので*3、本当に惜しいがここでは割愛する。

 

Blank Space の謎 

 もう一つ挙げたい話題がある。本来はこの事を書くために、記事を起こしたのだが、なぜ私がスタバに出入りするようになったかやコーヒーの価値についてといつも通り、脱線をふんだんに盛り込んだ結果こうなってしまった。

 アメリカのアーティストTaylor Swiftの「Blank Space」の歌詞にある一部分が「スターバックス」に聞こえてしまってならない。気になってしかたないので、(日本に来たがりな)アメリカンの友人に、この部分どうなの?と尋ねてみた。歌詞を確認したにもかかわらず念入りに訊いた。

すると「アライクンこれは仕方ないよ、Hahaha!」とか「そう聴こえるのはすごいね、ネイティブでも話題になってた」みたいなポジティブに返されて、モヤモヤしてたのが少し晴れた。褒められたのも素直にうれしい。

その部分はMVの<0.58/1.19>あたりです。(何故かカバー調のしかなくて憎まれる)

 


Blank Space Lyrics - Taylor Swift(1B Views On Official video)

 

 

 

 おわりに。

 とまあ、スターバックスが好きではなかった話に少しだけ付け加えると、そもそも、「なんであんな固体か液体なんだか分からんもんに600円近く払えるんだ」って話に帰る。わたくしが幼いころに流行ってたら、おねだりしても絶対に買ってもらえなかっただろうし、つくづくこの時代この世代に生まれてよかったと胸を撫で下ろしたい気分だ。それもまだマックとかミスドなら分かるが、たしかに固体か液体かわからんドロドロに、600円近く払わされる親の身にもなると考えるだけでとゾッとする。

 

 この記事はどうしても「あの空間で起こしたいなあ」なんて思って三度くらいダメでした。それも、地元と東京とつくば。店員さんがあまりにもやさしくて、なおかつ思わせぶりな笑顔を振りまくので、悪口めいたことも書こうにも書ききれなかった。お兄さんの笑顔、好きですよ。だけどこれもス●バのためと思って、心を鬼にして自室でひそひそ書いています。今晩はいけるかしら。

 

 

www.yuraimemo.com

*1:コストパフォーマンス

*2:いずれも他人に迷惑をかけなければ、だが

*3:ただでさえ面倒くさい