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あらいの小話、

フィクションか何かだと思ってください、

バスのメーター

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雨粒のついたガラス越しにみえる信号のみどりがきれいでたまらない。浅草に光る妙なネオンも色っぽい。後方のスカイツリーはよく曇っていてみえない。アサヒビールの巨大なオブジェが何を表しているのか未だによくわからない。雨に濡れた道路が、たてものの光を吸収して反射する。雨降りなのに傘を忘れた。しまった。

僕は基本的にバスがきらいで、ほんとうは新幹線や電車の方がはるかにすきだ。後者は、前者より近代的な進化を遂げている感じがして、実用面でいうと、時間の遅れや渋滞に巻き込まれるリスクがすくない。満員などの多少の混雑は許容できる。

だが僕はバスによくお世話になってしまう。とにかく渋滞に巻き込まれるし拍車がかかって眠りにくいけど、とにかく僕はよくバスに乗るのだ。毎回毎回、降りる際に「こんなもん乗ってやるか!」と思っていても一週間後にはケロッとして、バス前方の出入り口付近にてスイカでピッとタッチしてるのだ。特におじさんがやさしい。

バスに乗ることについて言えば、車を運転するようになったことも影響のひとつかもしれない。他人の運転時にブレーキを踏んでしまうとか後方確認をしてしまうとか、いろんな人(といっても3.4人?)と話題に上がったがまさしくこんなことをかんがえながら僕はバスに乗っている。

空いているときは大抵運転手にいちばん近い前方の座席。このあいだ東京から帰るとき夜のバスを利用した。その時もおなじように前方の座席に構えた。アイフォーンの充電も切れろくに本も持ってなかった僕は大変に酔っていていい気分になっていた。何もすることがないなぁと見飽きた隅田川を無視して、運転手の後頭部をずっと眺めていた。実際は、運転手の視界に入り込むすべてを見ようとしていた。

特にいちばんに気になったのは、ハンドルの向こうにあるメーターだ。その夜の高速道路はほとんど空いていて全くと言っていいほど他の車はおらずびゅんびゅんだった。そしてそのバスの速度は、一定の98〜99キロで横ばいだったのだ。ほとんど変わらずずっとこの速度でいたから僕はすこし驚いた。おそらく何かの制限が掛かっていたり、オートマティックに操作されているのかもしれないと考えた。そして、そうこうしているうちにいつの間にかつくばに着いていた。

 

もう直ぐ目的地につく。今日も先週に同じく上野で降りる。背中はいたいし、少し酔うしバスがきらいだけれどもやっぱり来週もバスに乗っているだろう。あすには宮城につきます。もちろん、バスで