何を書くか、何を書かないか。

70パーセントはフィクションだと思ってください。

4月7日(日)

 

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松原に借りていたアパートの退去が完了した。一昨年の11月に契約をしたその日に来たコーヒー屋で一息つきながら、これを書いている。ここの店主は俳優・松田龍平を10ポイントくらい頼りなさげした感じの男性だ。基本的にキッチンは一人で忙しくこなしているが、表情があまり読めないので、余裕があるのかバタついているのかわからない。

 

東松原は京王井の頭線・下北沢の吉祥寺方面2つ先にある。あるいは同じ方面行きで、明大前の隣というと「ある程度」は通じる。渋谷から6つ目。それでもダメなら、井の頭線を渋谷から吉祥寺方面に10分のところと言うが、それでもたまに井の頭線がピンとこないこともある(確かに自分も都電荒川線とか、東急大井町線、同池上線の話をされてもよくわからない)。この路線は週刊東洋経済誌の「路線問題」企画*1で遅延率ベスト2位にランクしていて、これについてはほんとうに異論がない。(こういうとユーザーに申し訳ないが)さいたまに住んでいた時に使った埼京線とは違って遅延で会社に間に合わなかったことは、台風直後に全線的に列車が止まってしまったこと以外、1度もなかった。乗車中にトラブルで5分以上停車するというのも1度か2度あったくらいだ。ほぼ毎日のように、板橋と池袋の間にすし詰めで閉じ込められるとでは、会社に着くまでの心の余裕度が全く違うのである。

また、駅徒歩2分という距離であるにも拘らず、列車の音が聞こえないというのも何とも不思議だった(単に住宅が密集していて走行音が届かないんだと思うけど)。散歩の達人井の頭線特集の東松原のページでは、名物店の紹介を差し置いて「タクシー運転手泣かせの古い町」と紹介された。確かにハイエースやバンの運転では本当に発狂しそうになった。

私の住んだ部屋は南に10分歩けば小田急梅ヶ丘駅がある。新宿あるいは神奈川方面へ行けるアクセスをもう一つ確保できていたこともポイントが大きかった。明大前には明治大、梅ヶ丘には徒歩圏内に国士舘大があったが松原地域は本当に静かだった。休日はミニ縁日のようになる商店街は18時に交通規制(16-18時は車が通れない)が解除されるが、そのあとはまるでみんなが一斉に寝静まったように静かになった。春、夏、秋と窓を開けながらアイスコーヒーを手元に置いて読書するのは本当に気持ちが良かった。静かに、ぼんやり暮らしたい人にはうってつけですね。自信を持ってお勧めできる。200mくらいのところに1周600m少しの緑豊かな羽根木公園があり、春は「梅祭り」で賑わう。美味しいラーメン屋はなかったけれど、24時間のスーパーがあり、親切な店員のいるカレー屋、昔ながらの豆腐屋カフェバーがある。15分歩けば下北沢、明大前*2にゆけた。先にも書いたけど渋谷だってどんなに遅くても10分だ。これでは「いなかもん」丸出しみたいになっているけど、ここに住んだことは、人生で一度は経験しておいてよかった体験の一つに数えられる。学生が住むのなら本当に楽しいだろうと思う。

 

これからは人と住むとはいえ、この「転居」が寂しくないと言ったらそれは全くの嘘です。学生の頃から4度目の転居、これが多いのか少ないのかはわからないけれど、社会人なりたてで住んださいたまを離れる時には絶対に抱かなかった感興である。

*1:この手の企画は本当に好きそうだ

*2:正直飲み屋はないけどチエーンの茶店、本屋ぐらいなら