中学の時、私立受験を許されなかったわたしは、技術科の授業で使う教室にひとりぽつんと座っていたことがある。公立しか受けてはいけない。受けるなら受かるところにと思ったわたしは焦り、必死に、必死に勉強をした。
当時、受験に失敗し路頭を迷う生活をたびたび想像した。それが、たびたび夢にまで出てくることもあった。いま振り返ればとても想像力に欠けていたと思う。
地域の不良たちとつるんでいた過去を捨て去ろうと決めた、秋の夜長のことを今でも覚えている。かくして、わたしは私の中学からたくさん行こうとしているランクの下げたところを選んだ。まさかそこには、大学在学中に日本記録を樹立したことのある先生がいるとは想像もつかなかったのだけど。出会いとはすばらしい。
次々と決まっていく友達の進路を聞いて焦るわたし。「受験」その他とはなんかが違う。でも、 言い訳なんてしたくない。
心の声は言う。
なら、言い訳するな。徹底的に自己を律しろ。自分のベストを出せたあの時もそうだっただろう。
言い訳をつくるな!
やりきれ!
親に頼らない生活が出来るような環境を自らの手で手に入れよ!
文句を言われないような生活を手に入れよ!
がんばろう。
自らは自らで奮い立たせるもの。